俺はジムに行き始めて2年になるんだけど、
入って暫くして、マシンの使い方とか親切に教えてくれる、仮面ライダーみたいな体した、
ちょっとチャラいけど、そこそこイケメンのイントラと仲良くなった。
スタジオのレッスンも持ってるから、そのレッスンに参加もしてる。
そうして何人かと仲良くなってきて、そのイントラとも携帯の番号やメアドも交換して、
飲みに行ったり、スノボ行ったりしてた。
で、会員の中に彼女がいて、その彼女の話だと、結構デカマラってこともわかった。
好きになる一歩手前で自分の感情を抑えて、友達って関係をずっと続けてた。
でも、来月から転勤になってしまって、今のジムを辞めないといけなくなって、
昨日、そのことをジム終わってからメールでイントラに知らせたら、
ちょっと外で待っててと返事が来た。
8時くらいだったかな。そのイントラが軽く走ってこっちに来た。
ホントにチャラチャラしてる。
でも、その姿に胸がキュウーッて締まるくらい憧れて、好きになりそうになってしまう。
「ホントに辞めるの? 転勤って、もう帰って来れないの?」
「今月で辞めることになるんだ。帰って来れるかどうかは、よくわかんないけど」
「そっかあ。めちゃ寂しいけど、まだ時間はちょっとあるし、
2度と会えなくなるわけじゃないからね」
「うん。また連休とかにはこっちに帰ってきて、遊びに来るよ」
「ホントに来てよ! せっかくやから、今から飲みに行こうか? プチ送別会やろう」
ってことで、近くの居酒屋に行くことになりました。
俺は、元々そんなに食う方じゃないけど、そのイントラはめちゃくちゃ食う。
酒は弱いくせに、ガンガン飲んでるし。
でもタンクトップから出てる筋肉が、
ハッキリした腕を動かしてる姿を見ると、思わず見とれてしまう。
結局4時間くらい飲み食いして、もう終電ギリギリの時間になってしまったけど、
そのイントラがあまりに酔っ払ってて、
駅までダッシュどころか、1人で歩くのも怪しいくらい。
仕方ないので、今日だけは俺の部屋に泊まらせることに。
こういう時に、一人暮らししててよかったって思うね。
肩を貸して歩いて帰ったけど、もうその時心臓はバクバクいってた。
筋肉質な腕が俺の首に纏わり付き、
ずっしりとした肉の塊のような体をもたれかけてくる。
筋肉ってちょっと熱いでしょ?
しかも、酒飲んでるから余計に。
人の気も知らないでイントラは、バカ笑いしたりして、ご機嫌でヨタヨタ歩いてるし。
俺が汗かいて部屋まで連れてきた時には、もう寝る寸前だった。
仕方ないから、そのまま俺のベッドに寝かせた。
寝かせたというよりは、肩が疲れて限界だったから、落としたって表現の方がいいかも。
そしたら、酔っ払って家に来て、ベッドを占領してるにも関わらず、
ジーパンのベルトを緩めろだとか、靴下脱がせろとかウルサイ。
仕方なく、言うことは聞いてやったけど、そのまま寝始めた。
俺も着替えて寝る準備をした。
一緒にベッドで寝たら、間違いなく寝不足になると思ったから、
俺はソファーで寝ようと思ってた。
「じゃあ、もう俺も寝るよ。電気消すよ」
「んああ、消していいよ~」
こんな会話して、電気を消して、ソファーへ行こうとしたら、
イントラに俺の手を掴まれて、グッと力任せに引き寄せられた。
「今日は一緒に寝ようぜ~。修学旅行みたいでいいよね」って言ってた。
嬉しかったけど、仕方ないなあって感じで、
僕はベッドに潜り込んだんだけど…熱い熱い。
しかも、イントラはボクサーブリーフとタンクトップっていう露出の高い服装だし。
いつも憧れてる体がすぐ隣にあって、横を見たら顔があるし。
ドキドキして、眠気なんて一切起こらなかった。