大学教授の夜の顔 2
「ちょっと休憩しよう」
疲れたのか富澤さんは椅子に座ってため息をつく。
「そういえば、こういうのって他の子も撮ってるんですか?」
何となく聞くと、またもやいやらしく口角を上げる。
「撮ってるよ。見たい?」
そう言って富澤さんは、テーブルに押してあるノートパソコンを開く。仕事用のパソコンかと思っていたが、それだけではないみたいだ。
パソコンを操作する富澤さんの横で、俺は立ったままでモニタを覗きこむ。
何度かクリックすると、沢山のフォルダが出てくる。フォルダ名には店名と名前が記されていて、どこも知っているウリセンの店ばかりだった。
「どれにしようかな。じゃあ適当に」
いろいろな写真をどんどん開いていく。そこには、俺がさっき穿いたパンツで同じようなポーズをしているウリセンの子が写っている。
中には二人や三人で写っているものもあったり、その子たちがセックスしていたり、なかなか過激で興奮してしまう。そして、絶対に富澤さんが映ってないない辺りが、またいやらしいなあと思う。
(それにしても……こうして見るとやっぱウリセンの子ってみんなカッコいいしかわいいなあ)
俺は売れないウリセンだし、いつもこの仕事に疎外感がある。他の人が見たらどう感じるかはわからないが、俺には美貌を生かして働いている彼らが、とても輝いて見えた。
「そうだ、アツヤ。今日穿いてきたパンツはどこ?」
「え、そこにありますけど」
「譲ってくれない? その分新しいパンツあげるから」
うーん、やっぱり変態だ。でも、普段の上品さのおかげで不快ではなく、むしろその変態っぷりが魅力的だ。ウリセンにはコンプレックスを抱えたお客様が多いけど、性的なことに正直になって遊んでくれたほうが嬉しい。
しかし、頂いた新品のパンツは、いつ穿くんだろうというようなピンクの花柄のブリーフで、ちょっと困った。
その後、富澤さんも全裸になって、ようやく抱き合いセックスが始まる。やはりというべきかなかなか上手い。ケツは使わず、俺は自分でしごいてイき、富澤さんは俺に顔射をしてイった。もちろんその精液まみれの顔もバッチリ撮られる。撮られる瞬間は、自分が不思議と受け入れられている気になってくるから嫌じゃない。
「明日早いから寝るね。お疲れ様」
そう言って富澤さんは、さっさと眠ってしまった。年配の方は寝るのが早くていいなと思う。
翌日は終了の10時ギリギリに起きてホテルを後にした。またね、と言ってくれたのでリピートの予感がした。
そしてそれは的中し、次回はもっと変態プレイを用意してきたのだった。