1日ぶりに家に戻ってくると、部屋の中はひどく散らかっていました。
床には脱ぎ捨てた作業着や靴下がそのままで、読み散らかした漫画や雑誌が散乱し、ラックからはゲーム機が引っ張りだされて裸のままのディスクが雑然と放置されていました。
ベッドの前のローテーブルはカップめんや乾き物の食べ残し、お酒のボトルや空き缶などが占領していました。
暖房がガンガンにかかっていて、タバコとお酒の匂いとがない交ぜになった甘ったるくてむさ苦しい空気が部屋中にモワっとこもっていました。
「ただいま」
声をかけると、しばらく間を置いて
「あーー…いま何時?」
とベッドからくぐもった声が聞こえました。
「5時くらい」
「…帰ってくんのはえーじゃん」
彼はのっそり起き上がりました。
「あ〝ーー…もっと遅いと思ってた」
声はしゃがれ、短い髪は寝癖がついていました。
ひとめで寝起きとわかるむくんだ顔は、無精ひげが伸び、アルコールのせいで赤くなっていました。
上下のスウェットは、一昨日の夜と同じで、彼がどんな週末を過ごしていたのか聞くまでもありませんでした。
彼は雄太さんといいます。
いま、僕の家に同居してる人です。
歳は31才で、背が180くらいあり、わりとガッチリして筋肉質です。
昼間は内装工事の作業員で、週に何回かは夜カラオケ屋でバイトしています。
見た目は普通にしてたらわりと男前だと思うのですが、基本的にだらしないので家では普段からだいたいこんな感じです。
僕は週末を利用して実家に帰っていました。
彼を部屋に残していくことに若干のためらいはあったのですが、この散らかり具合は予想していた通りでした。
あまりに汚いので目に付くゴミを片付けていると、
「タバコ買ってきて」
と言われました。
「ちょっと待って。先片付けるから」
僕は新しいゴミ袋を出して部屋に散乱してるゴミと思われるものを片っ端からぶちこんでいきました。
部屋の隅には丸まったティッシュが何個も落ちていました。
彼はティッシュを使うと、いつも丸めて壁に向かって投げ捨てます。
鼻を噛んだり、食事のときに口や手を拭いたり、オナニーやエッチのときに使ったティッシュも全部放り投げます。
そこをゴミ箱とでも思ってるんでしょうか。
何に使ったのか気になりましたが、散らばっているティッシュを全部ゴミ袋に捨てました。
空き缶やグラスをキッチンに持っていくと、シンクには洗ってない鍋やまな板が放置されていて、普段料理などしない彼が何かに挑戦した痕跡が残っていました。
洗い始めたところで、彼がキッチンにでてきました。
「なにちんたらやってんだよ」
「ごめん、洗ったら買いにいくよ」
遅いから怒られるのかと思ってとっさに謝ったのですが、おもむろに後ろから抱きつかれました。
「あ"〜」
といってお尻に股間を押し付けてきました。
(硬い…)
お尻にあたる感触から、彼のチンポは勃起してるのがわかりました。
耳元に吐息が近くなり、ハァハァとアルコール臭い息を吐きかけながら僕の首筋から頬、耳をベロベロ舐めてきました。
彼は後ろから手をまわしてカチャカチャと僕のベルトを外しました。
そして僕のジーパンとパンツをずりさげお尻を揉んできました。
「ぁ…」
プニプニとお尻を揉まれて感じてしまいました。
彼はそそくさと自分のチンポを引っ張りだすと、お尻にグニグニ押し付けてきました。
「ぁん…」
生暖かいチンポが、お尻の割れ目に沿うように擦りつけられ、ゾクゾクとした快感が込み上げてきました。
「ケツやらせろよ」
そういうとチンポを突き立て、亀頭をお尻の穴に押し当ててきました。
「お尻はムリ…」
「なんでだよ、できんだろ?」
「ムリです…」
毎回、断ってるのですが、彼は度々挿入しようとします。
「いいじゃん」
彼は僕の顎を掴んで振り向かせると、キスをしてきました。
(そんなことしてもやだよ…)
僕はギュッとお尻を締めてガードしました。
尚もグイグイと力をいれて亀頭を押し付けてきましたが、しばらくして諦めたのか、今度は少し腰をおとしてチンポを太ももの間に差し込んできました。
お尻の真下の隙間に侵入してきたチンポは、跳ね上がって下から押し上げるように金玉のつけ根を刺激してきました。
僕が太ももをピタッと閉じると、挟まったチンポをゆっくり動かしてきました。
「…ぁあ…」
硬い肉棒が太ももの間を動きました。
ローションを塗ってないので、摩擦でスムーズに滑りませんでしたが、チンポが皮膚を引っ張りながら内腿をズルズル擦れるのがたまりませんでした。
彼の手が僕のシャツの中に忍び込み、乳首をギュッと摘んできました。
「ァあ…ああ…」
敏感な乳首を指先でクリクリこねくりまわされ、僕は喘ぎ声がとまりませんでした。
彼はもう片方の手を僕の唇にあてがい、口の中に指を入れてきました。
「ジュル…ちゅぷ…ぁん…ジュプ…」
塩っ辛くて苦い指に夢中でしゃぶりつきました。
「感じてんのか」
「…はい…」
彼はガシッと後ろから抱きついて、体と体を密着させました。
そして股の間に深く根元までチンポを押し込んだ状態でピストンしてきました。
「あ"〜おま○こしてー」
高速でカクカクと小刻みに腰を振ってきました。
「ぁぁん…」
熱いチンポが内腿を擦れ、彼の下腹がお尻にパンパン当たりました。
素股なのにまるで実際に挿入されてるような錯覚に陥りました。
「あーー」
彼も興奮が昂ぶってるようでした。
雄叫びのような声が徐々に大きくなっていきました。
「あ"あーー」
「…ぁぁん…」
「ハァ、ハァ、あ"あ"あーーー」
「ぁん…」
「…」
「…ぁぁ…」
「…」
ふいにピストンが止まりました。
(イッたのかな…?)
彼は息を整えながら抱きついたままじっとしていました。
そして体を離すと、お尻をペシッと叩いてきました。
「痛っ」
「タバコ買ってきな」
急に覚めた感じで言われました。
内腿をさぐりましたが、射精の跡はありませんでした。
「出さないの?」
「後で。先買って来い。チューハイも」
そう言って彼はベッドに戻りました。
僕は火照った体を悶々させながら、コンビニに行きました。
雄太さんとは去年の夏に知り合いました。
何度か呼び出されてチンポをしゃぶっていましたが、「現場が近いから」という理由でいつからかうちに居座るようになりました。
彼の家は別にあるのですが、ほぼ僕の家に住みついています。
合鍵も渡してるので自分の家のように使っています。
でも彼とつきあってるわけではありません。
彼にとって僕はただの同居人兼性処理相手に過ぎません。
彼がまだうちに住む前のことです。
去年の秋くらいだったと思います。
夜遅くに2人で近所のラーメン屋にいったことがありました。
その帰り道、突然、彼が僕の手を握ってきました。
僕はびっくりして、かなり動揺しました。
外で男同士で手を繋ぐなんて、僕は耐性がありませんでした。
あまり人通りのない路地でしたが、誰かにみられたらと思うと恥ずかしくてたまりませんでした。
僕のあからさまな動揺が彼に伝わったのか、
「なんだよ」
と言われました。
「恥かしい…」
嬉しい気持ちもあったのですがそれ以上に恥かしさが勝っていました。
「なにが恥ずかしいんだよ」
「人に見られるよ…」
「関係ねえだろ」
彼は僕の手を離しませんでした。
それから3分くらい、途中何人かの人とすれ違いました。
僕はずっと俯いて歩いていました。
握った手は汗でべとべとになっていました。
そして、後少しで家につくというところで、彼はふいに僕の背中に腕をまわして抱き寄せ、キスをしてきました。
僕はびっくりしました。
手を握られた時以上に動揺し混乱しました。
「…ダメだよ…」
僕はすぐさま顔をそむけたのですが、今度は頭をおさえられて唇を塞がれました。
「ん…うぅ…」
とても長い時間に思えました。
わざと誰かに見せ付けようとしてる気がしました。
「恥ずかしいか?」
彼は唇をはなすと、ニヤニヤしながら聞いてきました。
僕は急いでまわりを確認しました。
幸い誰もいませんでした。
その後まもなく彼がうちに住み始めたのでした。
コンビニから戻り、しばらくは洗い物をしたり、旅行バッグの中身を片づけたりして時間が過ぎました。
彼はお酒を飲みながらテレビをみていました。
「これお土産」
新幹線の駅で適当に買ったお菓子を渡しました。
「ふん」
彼はそれをチラっとだけみて、興味なさそうにテーブルに置きました。
「田舎どうだっんだよ?」
「楽しかったよ」
「チンポくわえてきたのか」
「そんなことしてないよ」
「ほんとかよ」
「本当だよ。そんな時間もなかったし」
「時間があったらやんのか?」
「んー。わかんない」
僕はわざと思わせぶりなことを言ってやりました。
すると
「やったらぶっ殺すからな」
と言われました。
彼は元ヤンぽくて、言葉が汚いというか大げさです。
「あ〝ー」
彼はベッドに寝転んで呻き声のような大きな声をあげました。
何時から飲んでるのか知りませんが、近づかなくても酒臭い息がプンプン漂ってきました。
ずっと飲んだくれて酒が抜けてないんだと思います。
「飲みすぎだよ。寝たら?」
「うるせえよ。おまえ何やってんだよ?」
「掃除」
「後にしろ。こっちこい」
そう言われて、僕もベッドにあがりました。
彼の腕を枕にして寄り添いました。
くっつくと酒臭い匂いがますます強くなりました。
彼はゲップをしたり、体をボリボリ掻いたりしていました。
時々ヒックとしゃっくりをして胃液混じり酸っぱい息を吐きかけてきました。
「あーへそ痒い」
彼はスウェットをめくって指でおへそをほじくっていました。
毛が生えて少し脂肪がついたお腹がチラッと覗いていました。
「おい」
彼はおへそを弄ってた指を僕の鼻にくっつけました。
「うっ…臭い」
おへそに溜まった垢でしょうか、酸っぱいというかチーズっぽい匂いが指についていました。
「だろ?くせーんだよ」
彼はそう言いながら、自分でも匂いを嗅いで
「あー、くせっ!」
と言ってまた僕の鼻に指を近づけました。
「もういいから」
僕が顔を背けると
「へそ掻いて」
と言われました。
「…。掻くの?どのへん?」
「中。奥。」
僕は彼のおへそに指をいれて、爪でひっかいてあげました。
「あーそこそこ」
人のおへそを掻くなんて初めてです。
「匂い嗅いでみ」
「いいよ、さっき嗅いだから」
「もっかい嗅いでみろって」
しかたなく指を鼻に近づけるとやっぱり発酵したようなチーズっぽい匂いが指にこびりついていました。
「臭いよ…」
「くせーだろ?何でへそくせーんだろ」
(知らないよ)
と思いながらも、僕は体を起こし、彼のお腹に顔を近づけました。
さっきは「もういいよ」と言いましたが、なんだかおへその匂いが気になって直接匂ってみました。
直接だとあまり匂いませんでしたが、かすかに鼻をつきました。
なんか癖になりそうな匂いです。
「へそ舐めて」
僕は舌を伸ばしておへそをペロペロしました。
「もっと奥も」
そう言われて、舌先をおへその穴にねじ込みました。
「アー。気持ちい。へそごま綺麗にしろよ」
彼が感じてくれてるみたいなので、おへそを丹念に舐めまわしました。
おへそ自体の味は特にしませんでしたが、皮膚の苦い味がしました。
彼はスウェットを胸まで引き上げました。
茶褐色の乳首があらわになり、僕はお腹から胸まで舌を這わせペロペロと舐めました。
「あー」
彼は深々と吐息を漏らしました。
渇いた肌はやっぱり苦い味がしました。
染み付いた皮脂や垢が舌に溶け出してくるようでした。
「あー。気持ちいいじゃん」
彼は僕の頭を自分の胸に押さえて乳首を舐めさせながら、もう片方の手でスウェットの上から股間を揉んでいました。
「チンポ欲しいか?」
「はい…」
彼はスウェットのパンツをずり下げ、上からベロンとチンポを放り出しました。
使い込んだズル剥けの黒ずんだチンポがゴロンと腹に寝そべるように横たわっていました。
僕は手を伸ばして握りました。
大きさは増していますがまだ柔らかさの残る半勃起のチンポでした。
生温かく、少しべとついた肉棒をゆっくり上下させました。
「おら、口貸せ。勃たせろ」
と言って、自分でチンポを握りました。
僕は彼の脚の間に正座してチンポに顔を近づけました。
パンツから飛び出てビヨンと伸びたチンポが僕の顔に突き立てられました。
この日初めて間近にするチンポは、プンプンに雄臭い臭気を発していました。
彼は片手で僕の頭を掴み、もう片方の手でチンポをつまんで口に入れようとしてきました。
でも僕の顔を見てないので鼻にグリグリ当たりました。
「うぅ…」
普段以上に濃厚なイカ臭いチンポ臭が亀頭から無遠慮に放たれていました。
週末の間一度も風呂にはいってないこと確実な蒸れた匂いが染み付いていました。
亀頭の恥臭が鼻に擦り付けられ、先走り汁が鼻を濡らしました。
「口どこだよ」
と言われ、舌を出してペロっと舐めてあげると、場所を探るように亀頭で舌をピタピタしてきました。
そして肉棒をズルッと押し込んできました。
塩っ辛くてすでにヌメっていました。
彼の手が僕の頭を上下に動かしました。
既に勃起状態でしたが、ジュポジュポと口の中で擦れてさらに硬くなっていきました。
同時に僕の口の中にはチンポの味が染み出してきました。
「よく味わえよ」
彼は頭を掴んだ手を動かしながら言いました。
僕はチンポを頬張りながら頷きました。
「他の野郎のチンポくわえてんのか?」
僕は首をふりました。
「あ?やってんのか?」
僕はチンポいっぱいの口で
「してないです」
と答えました。
「あ?なに?聞こえねえよ、はっきりしゃべれよ」
チンポがグッと喉奥まで押し込まれました。
「うぅ…うぐ…」
これじゃあしゃべらせたいのか、しゃぶらせたいのかわかりません。
僕はチンポから口を離して
「…してないです」
と答えながら竿を舐めました。
「俺の専用便所だろ?」
「はい…」
「毎日俺のチンポしゃぶってろ」
「はい…」
それで満足したのか、彼は再びチンポを僕の口に押し込んできました。
そして
「あ″ーー」
と声をあげながら小気味よく腰を振ってチンポをジュポジュポと出し入れしてきました。
堅いチンポで口を1、2分かきまわされた後、グイっとチンポ押し込まれたかと思うと次の瞬間には喉の奥に精液を吐き出されました。
ザーメンが口の中に溢れかえり、咳き込んでしまいました。
ひととおり出し終わると、腰を引いてチンポをズルんと引き抜きました。
そして亀頭を僕の唇に当てがい、竿を握って尿道に残った精液を全部絞り出しました。
射精後、彼はそのままベッドで横になっていました。
僕はお腹が空いたのでご飯を作り始めました。
「あー」とか「うー」とか、飲み過ぎて苦しいのか唸り声がしばらくキッチンにまで聞こえてきましたが、気づけばイビキに変わっていました。
僕は彼の顔を覗き込みました。
だらしなく口を半開きにしてガーガーとうるさいイビキをかいていました。
彼がうちに住み始めた頃は、そんなイビキも愛しく思えていました。
当時、僕は彼とつきあってるんだと思っていました。
だって、手を繋いだり、外でキスをしたりするんだから…。
僕はけっこう誰とでもエッチしてしまいますが、恋愛となると奥手なのではっきりつきあってることを確認したりしたわけではありません。
でも、てっきり彼も僕を恋人と思ってくれてるのだと考えていました。
それが勘違いだというのはすぐわかりました。
彼は他の人ともSEXしてるし、それを僕に隠す様子もありません。
(僕たちつきあってるんじゃないんでしょうか?)
最初は戸惑いました。
言葉にはしませんでしたが、腹も立っていました。
たまに、遠まわしに探ってみたりしましたが
「男とはつきあったことないし、つきあい方もわからない」
と言われました。
正直、僕もそれほどのめりこんでたわけではないので、次第にどうでもよくなりました。
ただ、あの日僕の手を握ってキスをしてきたのはなんだったんだろう?と思ったりします。
今では、彼とエッチはしますが、恋愛感情はありません。
彼のイビキももはやただの騒音でしかありません。
あまりにうるさいので、夜寝るときはイヤホンをつけて凌いでいますが、効果がないので耳栓を買おうかと思ってるところです。
一緒に住んでる以上、彼とはうまくやっていきたいと思っています。
彼にはエッチの度、お決まりのように
「俺の専用便所だからな」
と言われますが、僕もこっそり他の男とエッチしています。