ウリセンボーイと3P 5
深夜の新宿は人気が少なくなりつつも、フラフラしている人はそこそこいるし、明るさは終電前とそんなに変わらない。眠らない街とはよく言ったものだ。
よく考えると、深夜にお客様といたり飲みに行ったりすることはあるが、出歩くのはそんなにないことで新鮮だった。
「アツヤ、さっきからパンツ見えてんじゃん」
歩きながら富澤さんはそう言って俺のシャツをめくってくる。明らかにエロい目線で言われるのは結構うれしい。
二丁目まで行くのかな、と思いきや普通の居酒屋へ入り、軽く飲んだり食べたりする。当たり障りのない会話をしていると、さっきまでの出来事が夢のようだった。
少し酔ったところで居酒屋を後にし、コンビニへ寄る。俺が持ったカゴの中に、富澤さんがミネラルウォーターを入れてくる。
「あと、コレも。コレでいいだろ?」
そう言って渡されたのはボクサーパンツ2枚だった。ああ、この人は後でふたり分のパンツを貰うんだなと瞬時に理解する。本当にパンツが好きなんだなあ。
ホテルに戻ると、酒も入って眠くなる。しかし夜はまだまだ終わらない。
「ふぅ、疲れた。ふたりでマッサージしてくれるか」
富澤さんは全裸になってベッドにうつ伏せで寝そべる。
またもや二手に別れて、俺は肩や背中の上半身を担当し、シュンくんは両脚を揉んでいく。
(何だかハーレムみたいだなあ。お金の力って偉大だな。俺もいつかは買う側になって、何人もウリセン呼んだりするのかな)
しばらくすると、富澤さんは仰向けになり、脚を曲げて大きく開く。
「今度は舐めてくれ。アツヤは乳首……シュンはケツ舐めてくれ」
ノンケなのにアナル舐めって大丈夫だろうか……と、シュンくんのことが心配になる。といっても、フィストファックをこなすくらいだから問題ないか。
「あぁ……気持ちいいぞ。最高だ」
富澤さんは乳首を舐める俺の頭を動かし、キスをうながす。
顔を近づけていくと、
「お前は俺のものだからな……」
とささやいてきた。俺は軽く微笑みながら
「もちろんですよ」
と返したが、そんなドラマみたいなセリフ言われてもなあ、と心の中でツっこみ、笑いそうになってしまう。どこかで借りてきたような言葉より、正直にお金で3Pしちゃってる性欲のほうが、よっぽど真実で、好きだ。