パラダイス
この一年間、人との裸の付き合いが無くなり、淋しい日々・・・。
かつて、毎日、若い男の全裸を正当に合法的に見ていた時代を懐かしく思う、今日この頃・・・。
それは、高校を卒業して、予備校の寮で過ごした1年間だった。パラダイス・・・。
ウン十年前の3月のちょうど今頃、大学受験に失敗し、予備校や住む場所を探して準備をしていた。
18歳の男とは言え、親元を離れての初めての一人暮らし。敢えて誰も行かないであろう、当時は地域ではマイナーだった予備校を選んだので、知り合いも誰もいない。最初は心細く寂しくもあった。
予備校の男子寮に入寮。完全個室だったが、風呂は大浴場。トイレはフロア毎に共同トイレがあって、一度に数人が要を足せる。食事は朝晩2食付きで食堂で決まった時間に揃って食う。
寮生活初日の夕方、大浴場に行ってみる。脱衣場に入ると、長年の若い男の汗や体臭の臭いが染みついていて、男には馴染みのある独特の男子更衣室の臭いがした。
脱衣場にも何人かの全裸の男がいたが、浴場に入ると、18歳の同じ世代のピチピチの若い男達が全裸で歩いたり、湯に浸かったり、体を洗っている。
修学旅行と違い、知らないヤツばかりが全裸でいる光景は何とも言えない、圧倒感があり、一瞬たじろいだ。
しかし、俺は気付くと、男達の顔や裸の体をさりげなくチェックしていた。
タオルできっちりチンポをガードしている男もいたが、完全無防備でチンポ丸出しの男もいて、ドキドキする。その中に、坊主頭の一際目立つイケメンがいた。
彼を目で追っていると、椅子に座り体を洗い始めたので、俺も吸い寄せられるように彼の隣に座って体を洗い始めた。俺が座る時に目が合ったので、俺はちょっと会釈するような感じで頭を下げた。
彼も会釈しながら、「何処から?」って話しかけてきてくれたので、出身地や名前や互いの情報を交換し合った。
ラッキーな事に、部屋は同じフロアで、予備校でも同じクラスだということがわかった。
(続きはまた次回)