大学教授の夜の顔
その日は22時~10時のロングコースで、珍しく待ち合わせが駅前だった。どうやら仕事の都合らしい。待ち合わせに現れたのは、60歳は越えていそうで落ち着きを感じさせる男性だった。背が高く、明らかに安物でないスーツとシャツが恰幅のいい体に似合っている。
まだ夕飯を食べてないとのことで、近くのファミレスに入る。俺は家で食べてきたので飲み物だけ頼む。
お客様の富澤さんは白髪がよく似合っていて、年のとり方がうまいなと思う。話し方も上品で本当にダンディーなオジサマと言った感じだ。
「富澤さんは、普段は何をなさってるんですか?」
「ちょっとね。向こうの大学でいろいろと」
今日は出張で東京に来ているが普段は福岡に住んでいて、大学教授をしているとのことだ。言われてみると確かに、という気もする。
その後、タクシーに乗って新宿方面へ向かう。10分ほどのわずかな距離だ。
世間話をしながら、富澤さんが俺の股間をまさぐってくる。
(えっ! 運転手にバレ……ないか。意外にもガっついてるんだな)
見た目とシチュエーションのギャップに俺は興奮してしまい、すぐに反応した。
タクシーを降りてホテルに入っても勃起は収まらない。先走りでパンツが濡れている。「大変ですよ~」と訴えると、富澤さんは軽く微笑む。
部屋に入ると早速「シャワー浴びてきなさい」と言われるので服を脱ぐ。富澤さんは「~しなさい」という命令口調がよく似合っていて、俺はそのたびにいやらしい気持ちになる。
シャワーを浴びてタオル一枚で戻ると、ベッドの上には沢山のパンツが置かれていた。どれもビキニやブリーフで、エロい中年の趣味が丸出しだった。
「そうだな……まずはこれを穿きなさい」
と言って、透ける素材のTバックを渡される。穿いてその場に立っていると、富澤さんはデジカメを撮りだした。 「そこの壁に立って」
ピッ、と音が鳴って、フラッシュが光る。
(当然のように撮られてるけど……コレっていいのかな? まあ、ビデオに出て今さら嫌がってもしょうがないか)
しかも、すぐに勃起してしまった。デジカメ越しにいやらしい視線で見られていると思うと、どんどん気分がたかぶってくる。パンツ濡らしちゃって悪いなあと思いつつも、指示通りにいろんなポーズをする。
「じゃあ次はこれ穿いて」
蛍光色のビキニだった。俺は無地のボクサーパンツが好きで、こういう過剰な下着はあまり好きではないのだけど、嬉しそうなフリをした。
その後もパンツをとっかえひっかえして、ディルドやローターなどのアダルトグッズも使って真夜中の撮影は続いた。